事業内容
イノバセルのビジネスモデル
再生医療・細胞治療グローバルアグリゲーションモデル
当社は自らのビジネスモデルを「再生医療・細胞治療グローバルアグリゲーションモデル」と称しております。
このモデルでは、専門的な知識、経験、人的ネットワークを活かし、有望な再生医療・細胞治療の候補をグローバルに見つけ出します。そして、それらの候補に必要な事業インフラをグローバルに調達し、開発を進めます。さらに、それぞれの研究開発パイプラインに最適なビジネスモデルを構築し、それらの候補を商業化していくことで、自社の収益ポートフォリオを構築・拡充するという事業モデルです。
現在、当社グループは失禁領域において3つのパイプラインを進めています。これらのパイプラインは、「再生医療・細胞治療グローバルアグリゲーションモデル」の第1弾と位置付けられます。この事業モデルの基盤となる当社グループの特徴は、以下の通りです。
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常にグローバル市場を対象とするビジネスモデル
当社グループは、2000年にオーストリアのインスブルック医科大学からスピンアウトした細胞治療スタートアップ企業です。当社は、このオーストリア企業の親会社として、2021年1月に日本で設立されました。
また、現任の当社取締役の国籍は日本、オーストリア、米国と複数国にわたっており、日米欧いずれかの地域で再生医療関連企業の経営に携わってきました。そのため、事業運営はもともとグローバルな性質を有しており、シーズの探索、開発、商業化の各段階において常にグローバル市場を視野に入れています。 -
02
専門的な知識と経験に基づいた独自の調査と分析によるシーズの特定とパイプラインポートフォリオの構築
当社グループは、再生医療・細胞治療に関する豊富な知識と経験を持っています。
当社CEO・COOは、10年以上にわたる再生医療薬事コンサルタントとしての経験を通じて、世界各国の再生医療・細胞治療研究開発シーズについて包括的な知識を持っています。さらに、国内外の再生医療関連企業の経営陣との人的ネットワークを築いています。
また、当社の子会社であるInnovacell GmbHは、20年以上にわたり細胞治療製品の研究開発に従事しており、自社のGMP製造施設や技術を活用して他社への細胞治療製品製造技術の提供や研究開発用細胞治療製品の受託製造なども行ってきました。当社は、これらの知識と経験に基づいた独自の調査と分析によって、アンメット・メディカルニーズと、商業化の可能性を持つ有望な再生医療・細胞治療シーズを特定し、研究開発パイプラインポートフォリオを構築・拡充するように努めています。
さらに、これらの知識と経験に基づいて、世界各国の再生医療関連の法規制の特徴や製品・製剤開発に必要な事業インフラの状況などを把握し、各シーズの開発を効率的に進め、グローバル市場での商業化を目指しています。現在、当社グループは、失禁領域(ターゲット疾患:切迫性便失禁、漏出性便失禁、腹圧性尿失禁)において、子会社のInnovacell GmbHが長年取り組んできた3つのパイプラインの開発と商業化に注力しています。
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03
個別のシーズに最適なビジネスモデルの構築
2000年代以降、再生医療・細胞治療製品が世界各国で商業化され始め、そのために必要な事業インフラの整備も進んできました。したがって、世界各国の再生医療・細胞治療スタートアップ企業にとって、重要な課題の1つは「どの外部インフラを選定・調達し、自社のシーズを低コストかつ早期に商業化するか」ということです。
当社グループは、グループ内で蓄積された知識・経験・ネットワークを活用し、常にグローバルな視点で各パイプラインの開発・商業化に必要なリソース(スキル・人材、開発支援サービス、事業パートナー、資金)の最適な組み合わせを目指しています。
言い換えれば、当社グループの付加価値は、「各々の細胞治療・再生医療研究開発シーズに最適なビジネスモデルを構築し、それを商業化すること」です。