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欧州投資銀行と1,500万ユーロ(約20億円)のベンチャーデット契約を締結

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大規模検証試験の実施に向け、財務基盤を強化

Thomas Östros (EIB) と Ekkehart Steinhuber (Innovacell A.G.)Thomas Östros (EIB) と Ekkehart Steinhuber (Innovacell A.G.)

便失禁・尿失禁の治療を目的とした細胞治療により、人々の健康とQOL向上を目指すイノバセル株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:シーガー・ジェイソン(Jason David Sieger))の100%子会社であるInnovacell A.G.は3月24日に、欧州投資銀行(European Investment Bank:以下EIB)からのベンチャーデットによる1,500万ユーロの与信枠を獲得いたしました。

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契約の背景

 今回のベンチャーデット契約は、約1年のデューデリジェンスと条件交渉期間を経て成立したもので、これから開始する切迫性便失禁を対象とした細胞治療薬(ICEF15)の日欧における第Ⅲ相国際共同治験(fidelia試験)を推進するための重要な資金となります。なお、今回のEIBの与信枠は当社子会社のInnovacell A.G.に付与されるものですが、本融資による資金は日本の臨床試験費用にも必要に応じて充当されます。

 EIBのベンチャーデット・プログラムは、EU加盟22カ国が設立した欧州保証基金(European Guarantee Fund:以下EGF)によって保証されており、同基金はパンデミックによる中小企業への経済的影響を緩和することを目的としています。

イノバセル株式会社 代表取締役 シーガー・ジェイソンのコメント

 便失禁と尿失禁領域は世界的に投下されている研究資金が少なく、革新的な治療オプションが今なお医師、患者さま双方から求められています。そのような中でのEIBによる当社グループへの融資の判断は、当社が熱意を持って開発している先進的な治療技術への期待の現れである事に加え、当該領域における新しい治療薬の提供が社会にとって有意義であるとの考えへの共鳴でもあります。

 現在当社においては、東証グロース市場への上場準備とパイプライン製品の開発を加速化する為に実施中のシリーズC資金調達(エクイティ・ファイナンス)が順調に進んでいる一方、グローバルなインフレーションの進行、米国FRB(連邦準備制度理事会)政策金利引き上げやロシアによるウクライナ侵攻があるなど、国内外経済の先行きは不透明になりつつあります。この状況下で、シリーズC資金調達に加え、EIBからの与信枠の獲得は当社の事業の推進に大きく寄与するものであると考えています。

欧州投資銀行 副総裁 Thomas Östros氏のコメント

 イノバセル社による研究開発は革新性が高いと評価しています。また、イノバセル社は多くの患者が待ち望む、アンメットメディカルニーズがある疾患領域を対象として研究開発を進めています。このような再生医療が実現されれば、欧州の科学的レベルにおける優位性を維持・発展させることができ、グローバルな競争力強化への貢献も非常に高いと考えています。

Innovacell A.G. CEO Ekkehart Steinhuberのコメント

 加齢やケガ、病気によって、細胞や組織、臓器は最適な状態で機能できなくなる可能性があります。再生医療は、このような状態を元に戻す能力を有しています。即ち、再生医療とは、患部を新しい細胞や組織で置き換え強化して、体自体が本来持っている修復・再生プロセスを活性化させることで作用を発揮します。対症療法とは対照的に、再生医療の目的は、病気の原因を取り除き、機能を回復させる根治療法なのです。


欧州投資銀行(The European Investment Bank)について

 欧州投資銀行(EIB)は、欧州連合(EU)の長期融資機関であり、加盟国が出資しています。イノベーションはEUの政策目標の1つであり、これに貢献する企業の健全な投資に対して長期的な資金を提供します。

 また、欧州保証基金(EGF)は、COVID-19危機に苦しむ企業を支援するために、ドイツや他のEU加盟国の出資によりEIBグループによって設立されました。EGFによる約250億ユーロの保証を利用して、EIBと欧州投資基金(EIF)は、主に中小企業に融資、保証、資産担保証券、株式、その他の金融商品を迅速に提供できます。EGFは、EU経済の中で最も大きな打撃を受けた場所を強化するために総額5,400億ユーロを提供することを目的とした、欧州連合の経済リカバリー施策の一つです。

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